えひめ西条つながり基金のこれから
まちの道具箱へ、
ようこそ。
「地域のために何かしたい」「こんな困りごとをなんとかしたい」。
そんな想いが芽生えたとき、西条の皆さんに真っ先に開けてもらうのが、この「まちの道具箱」です。
えひめ西条つながり基金は、皆さんの想いを形にするための「公共の器」です。私たちは2022年に400名以上からの寄付で立ち上がった市民財団です。みんなの力で、みんなの課題を解決しようという情熱で生まれた背景があります。
困ったらまず私たちに頼ってほしいんです。いきなり立派な企画書や申請書は必要ありません。まずは、皆さんの想いやモヤモヤをそのまま話しに来てください。この箱の中には、私たちがこれまでの現場で泥臭く培ってきた「解決のためのノウハウ」や「人のつながり」が詰まっています。
「お金を渡すだけ」が、
本当の解決でしょうか?
私たちは「基金(財団)」ですので、皆さんのプロジェクトに対して資金(お金)の支援も行っています。しかし、私たちは5年間現場を走り回る中で、「お金を渡すだけ」では本当の解決にはならない、という一つの答えに行き着きました。
たとえば、こんなお話がよくあります。
「ひとり親家庭のお母さんが毎日忙しくて、なかなか子どもたちの面倒を見てあげられない。だから、地域のみんなで子どもたちが安心して過ごせる『居場所』を作ってあげたい」
これは本当に素晴らしい、温かい想いです。
でも、いざ場所を借りて運営を始めようとすると、部屋の片付けや家賃、毎月の光熱費など、どうしても「お金」がずっとかかり続けます。だから、財団にお金の支援を求めてくださる。もちろん、私たちはそこにお金を出すこともできます。
けれど、ただ毎月お金を渡し続けるだけで、その課題は本当になくなるのでしょうか?
なぜ、お母さんがそこまで忙しく働かなければならない状況が生まれているのか。子どもたちは本当は何に一番困っているのか。近所にちょっとした手助けをしてくれる人はいないのか。実はすでに使えるはずの、行政の福祉制度が置いてきぼりになっていないか――。
お金だけを渡していると、こうした「問題の本当の原因(課題の構造)」が見えなくなってしまいます。
ただお金を配って終わりにするのではなく、一緒になって地域を見つめ、問題の根っこにある仕組みを一つひとつ紐解いていくこと。そして、お金だけに頼らずに「人と人のつながり」や「既存の制度」を上手に組み合わせて解決できる人材を地域の中に増やしていくこと。
これこそが、私たちが考える、本当に意味のある社会課題解決の姿です。
いざという危機に備え、平時から泥臭く
「関係性」を育てる
課題解決の現場には、資金、制度、そして専門知識を持った「人」など、実に多様な人たちが関わります。私たちがただお金を出すだけでなく、あえて泥臭く現場に入ってこれらをつなぎ合わせるのには、大きな理由があります。それは、平時からお互いの顔が見える「信頼関係」を地域の中にたくさん作っておくためです。
少し前のことですが、今治と西条の間で大規模な山林火災が起きた際、私たちはすぐに災害支援基金を立ち上げました。ありがたいことに寄付金は集まりました。しかし当時、被害の大きかった地域で「誰がどんな活動をしているのか」「どこにお金を届ければ一番助けになるのか」というネットワークが私たちに不足していたため、集まった支援を必要な場所へ届けることに大変苦労したのです。
この経験から、いざという災害時に本当に地域を救うのは「お金」そのものではなく、平時から築いてきた「お互いの理解とつながり」なのだと痛感しました。だからこそ私たちは、日々のプロジェクトに様々な人を巻き込み、ただ単に「人」を育てるだけでなく、どんな危機が訪れても助け合える強靭な「関係性」をこの地域に編み込み続けています。
本当に必要な「投資」のために、
限界まで削る
しかし、この「現場で人を育てる」「人と人をつなぐ」という最も大切な部分には、どうしても活動資金(運営費)が必要です。だからこそ私たちは、皆さんからいただいた寄付をこの「本当に必要な投資」に集中させるため、固定費を徹底的に削ぎ落としています。
▼ 5年間のリアル。寄付を集めるのは本当に大変でした
正直にお話しします。この5年間、西条を中心に活動してきましたが、寄付を集めるのは決して簡単なことではありませんでした。「寄付をお願いします」と声をかけるのは心苦しく、スタッフが悔しさやストレスを抱えることも何度もありました。
現在の財団には、専従のスタッフを雇うだけの財力はありません。理事も運営メンバーも、ほぼ無給のボランティアや副業として、身を削りながら関わっているのが現状です。
▼ 1円も無駄にしないための「極限のコスト削減」
それでも私たちは、このなけなしの資金の中から、毎年数十万円の助成を現場へ届け続けてきました。寄付を集める苦労を痛いほど知っているからこそ、皆さまから託された貴重なお金を1円たりとも無駄にしたくない。
だからこそ、固定費を「極限まで」削っています。今あなたが見てくださっているこのホームページも、高額な制作会社には頼んでいません。極力お金をかけずにツールを駆使し、自前で手作りして年間数千円で運用しています。事務所の家賃も、コワーキングスペースを利用して月に1万円台です。立派な見栄えよりも、地域の未来へ直接還元したいからです。
▼ まだできていない「人材投資」と、多様な支援の広がり
徹底的に切り詰めていますが、私たちにはどうしても資金が必要な悲願があります。それが「いざという時に立ち上がれる、地域の人材とネットワークを育てること」です。ここはまだ十分にお金をかけられておらず、今後の大きな課題です。
不景気で寄付が集まりにくい時代ですが、だからこそ私たちは全国の先輩財団から学び、さまざまな方法を模索しています。今では企業の協賛のほか、ご自身の生活の心配がなくなる亡くなられた後に地域へ資産を遺す「遺贈(いぞう)」といった支援の仕組みも用意でき、少しずつ実績も生まれ始めています。
▼ 私たちは、地域に絶対に必要な財団になります
お祭りや空き家、子育て支援など、様々な地域プロジェクトに伴走しながら、私たち自身もまだまだ勉強中の身です。決してスマートで余裕のある組織ではないです。
それでも、「えひめ西条つながり基金は、この地域に絶対に欠かせないインフラになる」という情熱だけは誰にも負けません。
1人の100歩より100人の1歩。
みんなで地域を良くしていく、地に足の着いた本質的な活動ができる団体を目指しています。
私たちの活動に、
参加しませんか?
地域を良くするためには、たくさんの人が多様な形で関わってくれることが一番の力になります。あなたに合った方法で、この「まちの道具箱」に関わってください。
仲間として参加する
「仕事で培ったスキルを地域の役に立てたい」。そんなプロボノやボランティアとしての関わり方も大歓迎です。あなたの「手」と「知恵」を貸してください。
ボランティア・プロボノに応募するお金で支援する
「今は関わる時間がない」という方は、どうか「寄付」という形でお支えください。皆さんの寄付が、この地域で課題解決に挑む「人」を育てる一番の原動力になります。
寄付で人材育成を応援する